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【動】宗忠神社の逆立ち狛犬

カテゴリ:【動】京都の動物~京都の街の動かない動物たち、つまりオブジェとしての動物を取り上げます。


ミニブログコーナー:そろそろ冬の京都の予定を決めようかと思っていますが、今回のテーマをさらに深めたく、京都の狛犬をあちこち取材しようかと思っています。あとは京都のあちこちに散った蓮華寺の石仏群も。時期は年明けの1月中旬くらいになるでしょうか。でもその前に、前回の取材分を早くアップしないとですね。


吉田山周辺地図_H30.10.15作成

神楽岡ともよばれる吉田山は、地図で眺めると東山連峰から飛び出した離れ小島のようにみえますが、東山三十六峰の一つに含まる丘陵地です。

宗忠神社・鳥居_H30.06.15撮影
宗忠神社・鳥居 H30.06.15撮影

その吉田山の南の部分に今回の訪問地、宗忠神社があります。こちらが吉田山の最南端にある参道の入り口です。ブラタモリ風に言えばここが"台地のキワ"になるのでしょうか。

宗忠神社・鳥居_H17.04.09撮影
宗忠神社・鳥居(春) H17.04.09撮影

10年以上前の写真になりますが、この石段、春には桜のトンネルで美しく飾られます。見応えがあるのに、そこまで混みあわないので、桜の時期に京都を訪れた時は、ここに私もよく桜を見に行きていました。

宗忠神社・本殿_H25.06.16撮影
宗忠神社・本殿 H25.06.16撮影

宗忠神社は江戸時代後期に開かれた神道の一派の黒住教の教祖、黒住宗忠を祀る神社です。黒住教の本部がある岡山にも宗忠神社があるので、区別するためにこちらは神楽岡宗忠神社ともよばれています。

宗忠神社・逆立ち狛犬(阿形)_H30.06.15撮影
宗忠神社・逆立ち狛犬(阿形) H30.06.15撮影

この鳥居前で睨みを利かせているのが、今回のテーマの逆立ち狛犬になります。まず、向かって右が阿行の狛犬。見事に逆立ちをしています。体躯の筋肉がボコボコと盛り上がって、躍動感あふれる一瞬をとらえた見事な立ち姿です。

宗忠神社・逆立ち狛犬(阿形)_H30.06.15撮影
宗忠神社・逆立ち狛犬(阿形) H30.06.15撮影

腹の部分は滑らかですが、足は裏側もきちんと筋肉が表現されていました。頭や尾、前足の巻き毛の表現も細かくなされています。

宗忠神社・逆立ち狛犬(阿形)_H30.06.15撮影
宗忠神社・逆立ち狛犬(阿形) H30.06.15撮影

陶器製のため中が空洞なので、開けた口や鼻の孔もリアルに見えます。口の中には何か居そう。今にも息遣いが聞こえてくるような感じです。一般に狛犬とよんでいますが、本来は獅子と犬との組み合わせで、口を開けた阿行の方が獅子とよばれることがおおくありました。

宗忠神社・逆立ち狛犬(吽形・うんぎょう)_H30.06.15撮影
宗忠神社・逆立ち狛犬(吽形・うんぎょう) H30.06.15撮影

こちらは向かって左側の吽形の狛犬です。こちらも阿形に劣らず、鼻息荒く今にも飛びついてきそうな迫力です。ちなみに何故逆立ちをしているかについて、神社の公式ページでは"歓迎の意味がある説"が書かれていました。

宗忠神社・逆立ち狛犬(吽形・うんぎょう)_H30.06.15撮影
宗忠神社・逆立ち狛犬(吽形・うんぎょう) H30.06.15撮影

後ろから見ると、綺麗なL字型をしていますが、これは像の安定を保つためでしょうか。外からわかりませんが、何らかの形で狛犬は礎石に固定されているようです。後ろに見えるのは神明鳥居の型の一つとして、この神社の名がついた宗忠鳥居とよばれる形式の鳥居です。

宗忠神社・逆立ち狛犬(吽形・うんぎょう)_H30.06.15撮影
宗忠神社・逆立ち狛犬(吽形・うんぎょう) H30.06.15撮影

一見すると素材は、光沢から金属性のようにも見えます。手で軽く叩くと金属のような音がしますが、実は陶器の備前焼です。陶器は詳しくないので上手く表現できませんが、高級な植木鉢のような陶器にコーティングした質感。備前焼でなおかつ逆立ちしている狛犬は、全国でもあまり例を見ないそうです。

宗忠神社・逆立ち狛犬(吽形・うんぎょう)_H30.06.15撮影
宗忠神社・逆立ち狛犬(吽形) H30.06.15撮影

よく見てみると像のあちこちに破損があるのがわかりました。左前足の先は欠けています。像に銘は特に見当たらなかったのですが、京都新聞の記事によると、1911(明治41)年からこの場所にあるそうです。

宗忠神社・逆立ち狛犬(阿形)_H30.06.15
宗忠神社・逆立ち狛犬(阿形) H30.06.15撮影

阿形の狛犬の左前足は義足のように、何かの陶器で代用されていました。どちらの狛犬も、ヒビや欠け、破損が丸を付けた場所以外にも多くあります。陶器のため、100年も経つと経年劣化するのはどうしても避けられないのでしょう。

宗忠神社・逆立ち狛犬(阿形)_H30.06.15
宗忠神社・逆立ち狛犬(阿形) H30.06.15撮影

今回は時間の都合で頂くことができませんでしたが、現在の宗忠神社の御朱印にも、2体の狛犬が印象が用いられています。また公式HPに備前焼の狛犬が"京都市内には当社を含め、二カ所しか存在しないようです。"との表記がありますが、調べてみたらもう一か所は五条坂の南側裏手にあたる鳥辺野の妙見堂でした。

宗忠神社・逆立ち狛犬(吽形・うんぎょう)_H30.06.15撮影
宗忠神社・逆立ち狛犬(吽形) H30.06.15撮影

さらに逆立ち狛犬について調べてみると、京都市内では赤山禅院に石造の逆立ち狛犬を見つけることができました。妙見堂、赤山禅院ともに次回以降、取材をしたいと思います。

真如堂方面_H30.06.15撮影
真如堂方面 H30.06.15撮影

鳥居の真正面、道路をまっすぐ進んだ先は真如堂です。金戒光明寺から真如堂、宗忠神社を抜けて吉田神社へ向かうコースは、私の大好きな散歩道、今回は吉田山の南端を護る、宗忠神社の逆立ち狛犬をご紹介しました。
宗忠神社:京都市左京区吉田下大路町63(HP/アクセス
H30.06.15取材 H30.10UP
地図は国土地理院のものを利用しております。申請が不要であることを確認しましたが、関係各位で万一、問題がある場合は管理人までお知らせ下さい。

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2018.10.12 | | Comments(0) | Trackback(0) | 【動】京都の動物

【動】猿田彦神社の木彫り猿

カテゴリ:【動】京都の動物~京都の街の動かない動物たち、つまりオブジェとしての動物を取り上げます。


ミニブログコーナー:数年前から始まった花粉症がさらに悪化してきたのですが、花粉が少ないはずの雨の日でも症状がかわらない、というかさらにひどくなってくる。まだ検査結果は出ていないのですが、どうも寒暖差アレルギーらしいのです。その場合、アレルゲンがそもそもないので、体質改善するしかないみたいです。
三条通りから猿田彦神社_H29.06.27撮影
三条通りから猿田彦神社 H29.06.27撮影

嵐電天神川の駅から三条通りを東南に200m弱歩くと、天神川三条の交差点に行き当ります。さらに三条通りを50メートルほど進むと、赤い玉垣が見えてきました。

三条通りから猿田彦神社_H29.06.27撮影
三条通りから猿田彦神社 H29.06.27撮影

こちらが今回の目的地、猿田彦神社です。看板には"道ひらき 除災招福交通安全の神 庚申 猿田彦神社"と書かれています。"サルタヒコ"は天孫降臨により地上に下った瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)の道案内をした国津神の名前です。

猿田彦神社・鳥居_H29.06.27撮影
猿田彦神社・鳥居 H29.06.27撮影

正面の石鳥居の前に来ました。境内はそれほど広くありません。境内の一角は、十数台は置ける駐車場になっています。観光の匂いは全くせず、よくある町の鎮守様という風景なのですが、神社の由緒は古く、最澄が座禅をする洞窟を探していると猿田彦が現れ、この地を示したというエピソードが残っています。(現在の神社の場所は、それよりも少し移動しているそうです。)

猿田彦神社の石碑_H29.06.27撮影
猿田彦神社の石碑 H29.06.27撮影

猿田彦神社の銘の上に彫られているのは、抽象化した三猿の神紋ではないかと思われます。"サルタヒコ"は赤鼻の天狗のような容貌でそもそも猿とは関係なかったのですが、いつの頃からか"サル"が"申(さる)"に通じたことから、庚申信仰と結びつきました。

八坂庚申堂門前_H29.04.25撮影
八坂庚申堂門前 H29.04.25撮影

庚申信仰については当ブログの八坂庚申堂の記事をご参照下さい。こちらの猿田彦神社と以前に紹介した八坂庚申堂、粟田口の尊勝院は京都三庚申に数えられています。猿田彦神社は山ノ内という地域にあることから山之内庚申とも。


猿田彦神社・舞殿_H29.06.27撮影
猿田彦神社・舞殿 H29.06.27撮影

初庚申とありますが、初庚申は大体2月なので、立て札がそのままになっているのでしょう。ちなみに2017(平成29)年の初庚申は2月2日でした。初庚申で行われる護摩焚き神事は、多くの参拝者で賑わうそうです。

猿田彦神社・舞殿の白猿_H29.06.27撮影
舞殿の白猿 H29.06.27撮影

舞殿には御幣を持った白い木彫りの猿の写真が飾られていました。この木像、普段は非公開ですが、行事の際には、本物の木像が拝めるそうです。台風で倒れた御神木から作られたのだとか。

猿田彦神社・本殿_H29.06.27撮影
本殿 H29.06.27撮影

舞殿の奥に本殿があります。正面が猿田彦神社、向かって右に稲荷神社と秋葉大明神、左には大国主神社とその脇に石仏群があります。

猿田彦神社・猿の木像_H29.06.27撮影
猿の木像 H29.06.27撮影

今回ご紹介したいのは本殿の中、本殿に上る階段に置かれている猿の木像です。当然、本殿へ上がる扉は閉じられている為、格子の間から撮影しなければいけないので、スマホでの撮影が難しい・・・

猿田彦神社・猿の木像_H28.03.01撮影
猿の木像 H28.03.01撮影

こちらは以前に一眼レフで撮った写真です。御幣を持って遠くを見つめる猿は、そこはかとなく憂いを帯びていて、まるで誰かを待っているよう。本殿前の由緒書にもこの猿についての記載はないので、比較的新しいものと思われますが、この猿が私は大好きです。

猿田彦神社・三猿の石像_H29.06.27撮影
三猿の石像 H29.06.27撮影

本殿の囲みの中には、狛犬の前に三猿の石像が置かれています。

猿田彦神社・三猿の石碑_H29.06.27撮影
三猿の石碑_H29.06.27撮影

反対側の狛犬の前にも、三猿の石碑が二つ。大きい方の石碑の真ん中の"見ざる"の膝には、小猿が載っているように見えます。また右側の木箱、中が暗くて撮れないのですが、この中にも三猿の像が収められています。

猿田彦神社・庚申榎_H29.06.27撮影
庚申榎 H29.06.27撮影

本殿の前には、社殿の傘になっているかのような大きな榎があります。高さ20m、幹回り3mという非常に立派なものです。私の生まれ育った町にも、庚申の石碑の脇に大きな榎があったのを思い出しました。

猿田彦神社・庚申榎_H29.06.27撮影
庚申榎 H29.06.27撮影

榎と庚申の関係はよくわかりませんが、榎は葉がよく茂り日陰を作るため一里塚等によく植えられます。どちらも人が集まるところという共通点があるのでしょうか?(これはあくまで私の推測です・・・)

猿田彦神社・絵馬_H29.06.27撮影
猿田彦神社・絵馬 H29.06.27撮影

絵馬も三猿が題材になっていました。"言わざる"と"聞かざる"は居るのですが、真ん中の御幣を持った猿が"見ざる"になっていないのは何か意味があるのでしょうか?目ははっきり開いています。

猿田彦神社・猿の面_H29.06.27撮影
猿田彦神社・猿の面 H29.06.27撮影

こちらの授与品かどうかはわかりませんが、小さな猿の面も奉納されていました。

猿田彦神社・くくり猿_H29.06.27撮影
くくり猿_H29.06.27撮影

こちらは神社の婦人会の方々の手作りによるくくり猿です。招福・開運・除難のご利益があるのだとか。

授与品_H29.06.27撮影
授与品 H29.06.27撮影

授与品の中でも人気があるのは、盗難除けの左縄で、玄関や金庫、勝手口に吊るしておくそうです。こちらには社務所が無いようで、ここから東北東に600mの山王神社へお越しくださいとの説明書きがありました。ちなみに西院の春日神社のHPにこちらの猿田彦神社のページがあるので、大本は西院春日神社が管理しているようです。

H28.03.01,H29.06.27取材
猿田彦神社:京都市右京区山ノ内荒木町3(HP)

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2018.03.23 | | Comments(0) | Trackback(0) | 【動】京都の動物

【動】蛤御門と猿が辻

カテゴリ:【動】京都の動物~京都の街の動かない動物たち、つまりオブジェとしての動物を取り上げます。


ミニブログコーナー:映画の"関ケ原"、ストーリー的には今一つな感がありましたが、合戦シーンは満足できるものがありました。もうちょっと原作に添ってほしかったのと、小早川秀秋の扱いが良すぎで何となく違和感が・・・そして今、敢えて有村架純ちゃんを使う必要があるのか?あと細かい話になってしまいますが、"葵・徳川三代"以来の麿赤児さんの島津維新入道、良かったです。津川雅彦さんが徳川家康俳優なら、麿さんは維新入道俳優だ!
蛤御門_H29.06.26撮影
蛤御門 H29.06.26撮影

御所の一角に祀られているという、奇妙な猿に会いに今回は京都御苑を訪れました。まずは烏丸通り側、"禁門の変"で名高い蛤御門から御苑の中へ入ります。"蛤"の名は、普段は開かない門が、ある時御所の火災で門が開いたため、蛤を炙った時に例えて、この名が付いたのだそうです。正式名称は"新在家御門"(しんざいけごもん)と云います。今回の"京都の動物"のテーマは猿ですが、思いがけず、ここにも生き物の名前を拾うことができました。

蛤御門の銃弾跡_H29.06.26撮影

蛤御門の銃弾跡_H29.06.26撮影
蛤御門の銃弾跡 H29.06.26撮影

早速、銃弾の痕を探してみたのがこちらの写真(右側が拡大)です。駒札には梁と書いてあったのですがよくわからず、。柱を見たら弾痕の跡と思われるものを複数見つけました。wikipediaにも同じような写真があるので、これで間違いないと思います。1世紀半も前のものですが、いまだ生々しい気がしました。会津の恨みが籠った弾痕です。

京都御所・建礼門_H29.06.26撮影
京都御所・建礼門 H29.06.26撮影

蛤御門から真っ直ぐ東へ進むと、御所の正門である建礼門が見えます。この門は現在でも天皇皇后両陛下と外国の元首級しか通ることのできない、最も格式の高い門になります。京都御苑内は、地元の方も自転車で普通に通行しているので、私も自転車で入ったのですが、この辺りは特に、砂利が細かいせいかとても走りづらい。

京都御所・南東の角_H29.06.26撮影
京都御所・南東の角 H29.06.26撮影

建礼門前を抜けて御所の南東の角へ。こちらの角の形をよく覚えていて下さい。築地塀(ついじべい)に引かれている5本の白線は、定規筋とよばれるもので格式を表しています。寺ではよく見られるもので、もちろん5本が最高位です。

京都御所・建春門_H29.06.26撮影
建春門 H29.06.26撮影

東南の角を曲がるとすぐにある唐破風をつけた門は建春門です。かつては勅使が、明治以降は皇后陛下、皇太子殿下をはじめ、外国元首にも用いられます。宮内庁のHPによると、彫刻が多数、施されているそうです。

京都御所・猿が辻_H29.06.26撮影
猿が辻 H29.06.26撮影

猿が辻とよばれる北東の角までやってきました。こちらの築地塀は先ほどの南東の角と異なり、角が不自然に欠けています。この場所は北東で御所の鬼門にあたるため、意図的に角を欠いているのです。鬼門封じで、鬼の角をとるという意味があります。そして矢印の辺り(北東の東側)には、日吉大社の使いである猿の像を祀っているのです。日吉大社では、猿を神猿(まさる=魔が去る)とよび大切にしています。

京都御所・猿が辻の猿_H29.06.26撮影
猿が辻の猿 H29.06.26撮影

暗いのでよく見えませんが、蟇股の部分に、烏帽子を被り御幣を担いだ猿の木像が置かれています。金網が張られているのは、夜な夜な抜け出して、この辺りを通る人に悪さをしていたからなのだとか。

京都御所・猿が辻の猿_H29.06.26撮影
猿が辻の猿 H29.06.26撮影

もう少しわかりやすいように画像加工してみました。下の白い部分が御幣の紙垂(しで)の部分で、その上の筒状のものが烏帽子を被った頭です。

阿形の狛猿_H25.12.10撮影

吽形の狛猿_H25.12.10撮影
新日吉神宮の阿吽の狛猿 H25.12.10撮影

三年半前に当ブログでご紹介した東山の新日吉神宮(いまひえじんぐう)の狛猿も、同じ理由で金網に入れられていました。こちらでは"阿吽"で対になっています。

赤山禅院の猿_H26.06.26撮影
赤山禅院の猿 H26.06.26撮影

当分記事にできないと思うので、ついでに今回ご紹介すると、御所の表鬼門の方角にある、左京区修学院の赤山禅院の拝殿の屋根の上に居る猿も金網に入れられていて、猿が辻の猿と向き合っていると言われています。(なおこちらのサイトでは正確には向き合っていないことを検証しています。)

京都御所・猿が辻_H29.06.26撮影
京都御所・猿が辻 H29.06.26撮影

北側から見た猿が辻の周辺。1863(文久3)年攘夷派急先鋒の過激公卿、姉小路公知が暗殺(猿が辻の変)されたのが、この辺りです。暗殺の現場になるような人気のない場所だったので、何かあると猿が抜け出して悪さをしたと言われていたのでしょう。

京都御所・北西と南西の角_H29.06.26撮影
京都御所・北西と南西の角 H29.06.26撮影

最後に確認のために、残りの筑地の角の部分を撮影しておきました。南東の角と同じく角が欠けていません。これで北東だけが欠けていることがわかると思います。

H29.06.26訪問

京都御苑(環境省のHP):京都府京都市上京区京都御苑(アクセス/苑内案内図)

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2017.09.12 | | Comments(0) | Trackback(0) | 【動】京都の動物

【動】八坂庚申堂の申(さる)

カテゴリ:【動】京都の動物~京都の街の動かない動物たち、つまりオブジェとしての動物を取り上げます。


ミニブログコーナー:5/19から東京のスカイツリーでアニメの鬼平展があるので、早速行ってこようと思います。実は私、遠くから見たことは何度もありますが、スカイツリー自体初体験です。でも京都の人が京都タワー上ったことがないってのと同じかも。記事にできるようなら鬼平展、このブログで取り上げようと思います。
八坂通_H29.04.25撮影
八坂通 H29.04.25撮影

東大路通から八坂の塔へ向かう八坂通の坂道を"夢見坂"といいます。テレビの京都番組でよく見る風景。以前、私はこの通りで、夕映えに赤く染まる八坂の塔という、まさに奇跡のような一枚を撮影したことがあります。←自慢💦

くくり猿_H29.04.25撮影
くくり猿 H29.04.25撮影

この辺りで、どこの軒先にも吊るされているのが"くくり猿"というアイテムです。今回はくくり猿を中心に、京都の申をご紹介させて頂こうと思います。先日宣言しましたが、この企画、何回もブログにするといっては、時間が無くてできなかった"やるやる詐欺"の一つになっていたので、今回こそ。

くくり猿_H29.04.25撮影
くくり猿 H29.04.25撮影

赤一色だけではなく、このようにカラフルなものもあります。軒先にくくり猿が吊るされている風景は、まさに京都・東山を切り取る代表的なワンシーンです。5匹1組なのは、五猿=ご縁にかけていると何かで聞きました。

八坂庚申堂門前_H29.04.25撮影
八坂庚申堂門前 H29.04.25撮影

くくり猿の本家本元がこちらの八坂庚申堂。正式には大黒山金剛寺という、小さな天台宗の寺院です。八坂の塔のすぐそば、八坂通に面した朱色の門の所と言えば、何となくお分かりになるかもしれません。この日、門前の八重桜は今が盛りということもあり、この辺りは写真を撮る人でたいそう混みあっています。八坂通は清水への参道でもあるので、無人の状態で撮りたいなら、この時期は特に、早朝に来ないと無理です。

八坂庚申堂門前_H29.04.25撮影
八坂庚申堂門前 H29.04.25撮影

頑張って、ひと気が無い一瞬を狙ってみました。ちなみに八坂庚申堂は、日本三大庚申の一つとされています。庚申というのは、庚(かのえ)申(さる)の日に人間の中にいる三尺の虫が、寝ている間にその人のした悪事を天帝に告げ口しにいくため、徹夜をしてその虫を体の外に出さないという民間伝承です。とはいうものの、夜明かしで酒宴をしていたりと、娯楽の少ない昔の人には楽しい晩でもあったようです。

びんずるさんのお堂_H29.04.25撮影
びんずるさんのお堂 H29.04.25撮影

境内は狭いのですが、中央には、色とりどりのくくり猿が大量に取り付けられたお堂があります。先日テレビでインスタ映えする場所ということで取り上げられており、自撮りをする着物姿の女性の姿が絶えません。このカラフルさも、女性の心を惹きつけるのでしょう。知らない男性のグループに撮影を頼んでいる人もいます。ここで出会いがあったりもするのかも。

びんずるさんのお堂_H28.05.02撮影
びんずるさんのお堂 H28.05.02撮影(昨年撮影したもの)

このお堂に祀られているのは、十六羅漢の第一、賓頭盧尊者(びんずるそんじゃ)。各地の寺院で"おびんづるさま"、"びんずるさん"の名で親しまれています。撫でると病気が治るといわれる撫で仏です。場所によっては、皆が撫でるので、像がツルツルになっているところもあります。

びんずるさんのお堂_H29.04.25撮影
びんずるさんのお堂 H29.04.25撮影

この通り、お堂の裏側まで、くくり猿がびっしり取り付けられています。裏側からだと、屋根が無ければ一体何の建物かわからないほど。

くくり猿_H29.04.25撮影
くくり猿 H29.04.25撮影

奉納用のくくり猿は、境内の社務所で1つ五百円で販売されています。くくり猿の形は、猿が四肢を縛られた(くくられた)姿です。人間の欲望を猿に例えて、これを制御しなければならないことを意味しています。

くくり猿_H29.04.25撮影
くくり猿 H29.04.25撮影

欲を我慢する代わりに、願い事が一つ叶うのだそう。そのため、皆さん、くくり猿の瀬に願い事を書いているのです。中にはなかなかエッジの効いた願い事をしている人も・・・ある程度ましって(笑)→みうらじゅんさんのムカエマ的に

本堂のくくり猿_H29.04.25撮影
本堂のくくり猿 H29.04.25撮影

本堂正面にも、数えきれないほどのくくり猿が、こぼれるほどに取り付けられています。本堂には八坂庚申堂の本尊、青面金剛が祀られています。青面金剛の使いが猿なので、猿がくくられているというわけです。くくり猿の中には、八坂庚申堂の本尊、青面金剛の御札が入っているのだとか。

本堂のくくり猿_H29.04.25撮影
本堂のくくり猿 H29.04.25撮影

本堂の正面には、だいぶ年季が入ったくくり猿が集められています。庚申堂の周辺で見かけた赤い五連のくくり猿もありますね。正面には"見ざる聞かざる言わざる"の三猿の古い木像も。他にも猿はいないか探してみました。

提灯_H29.04.25撮影
提灯 H29.04.25撮影

くくり猿を知っていないとわかりませんが、本堂の奉納提灯の図柄がくくり猿になっています。

香炉の三猿_H29.04.25撮影

香炉の三猿_H29.04.25撮影

香炉の三猿_H29.04.25撮影
香炉の三猿 H29.04.25撮影

本堂の前の香炉を三猿が背負っていました。正面が"言わざる"です。小さな背中で健気に香炉を支えている姿は、何となく微笑ましいものがあります。

石灯篭の三猿_H29.04.25撮影

石灯篭の三猿_H29.04.25撮影

石灯篭の三猿_H29.04.25撮影
石灯篭の三猿 H29.04.25撮影

だいぶ摩耗していますが、びんずるさんのお堂の後ろの石灯籠にも、三方に三猿が彫られています。

屋根の三猿_H29.04.25撮影
屋根の三猿 H29.04.25撮影

まだありました。見上げてみると、屋根の上の鬼瓦の部分に三猿がいます。危うく見逃すところでした。私が見つけることのできた庚申堂の猿は以上でした。

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2017.05.19 | | Comments(0) | Trackback(0) | 【動】京都の動物

【動】下鴨神社の申

カテゴリ:【動】京都の動物~京都の街の動かない動物たち、つまりオブジェとしての動物を取り上げます。


ミニブログコーナー:もう亡くなられてしまいましたが、必殺というか京都映画の大部屋俳優さんではおなじみのおじいちゃん、山内八郎さん、この間、必殺仕事人73話"断絶技激走! 一直線刺し"で名前がクレジットされていることを発見しました。名前が載っているのみたの初めてでちょっと嬉しかったです。75話"訴え技火だるま身替り消し"の21:50辺りでは、僧侶役でカツラをかぶっていない姿を見ることができます。
下鴨神社・申屋(さるや)_H28.03.03撮影
申屋(さるや) H28.03.03撮影

京都の動物、今回も"さる"のお話。そういえば今年は申年でしたね。下鴨神社に申がいるというので、桃の節句の流し雛の帰りに寄ってみました。申がいるのは南口鳥居の近く、申屋という茶屋です。

下鴨神社・申屋(さるや)の暖簾_H28.03.03撮影
申屋の暖簾 H28.03.03撮影

申屋は下鴨で人気を誇る、あずき処宝泉堂が運営するお茶屋です。2011(平成23)年の5月にオープンしました。店の入り口の暖簾には早速、染め抜かれた申の姿が。

下鴨神社・申屋(さるや)の暖簾_H28.03.03撮影

申屋の暖簾_H28.03.03撮影

烏帽子をかぶり、御幣を持った申です。そういえば新日吉神社の狛猿も、烏帽子をかぶったり御幣を持ったりしていました。

下鴨神社・申屋(さるや)の申餅_H28.03.03撮影
申餅 H28.03.03撮影

今回の目的は、こちらの和菓子。数年前に140年振りに復活したという申餅です。小豆のゆで汁でついた粒餡の餅。明治初年までは葵祭の期間中の申の日に神前に供えられていました。薄いピンク色は"はねず色"といって、明け方の一瞬、空が薄茜色に染まった時の色で、命の生まれる瞬間を表しているそうです。

下鴨神社・申屋(さるや)の申餅_H28.03.03撮影
申餅 H28.03.03撮影

申餅を食べることで、体を清め、元気を頂き無病息災に過ごせるのだとか。神職が祭礼の期間中、禊のために飲むというまめ豆茶という黒豆茶付のセットで500円です。味は特段、特徴があるわけではないのですが、ちいさい餅が二つなので、ちょっと一休み程度には適当な分量です。

下鴨神社・申屋(さるや)の店員_H28.03.03撮影
申屋(さるや)の法被_H28.03.03撮影

店員さんの茶色の法被にも、申の姿が染め抜かれていました。

下鴨神社・言社_H26.06.07撮影
下鴨神社・言社 H26.06.07撮影

ちなみに下鴨神社の中門内には十二支を祀る、言社(ことしゃ)という七つのお社があります。こちらは申と辰を祀る三言社(南社)です。申年の方は御参拝されてみてはいかがでしょうか。
さるや宝泉:
京都府京都市左京区下鴨泉川町59下鴨神社境内
075-781-0010

テーマ:京都 - ジャンル:地域情報

2016.05.02 | | Comments(0) | Trackback(0) | 【動】京都の動物

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