【食】二大スターのカツライス~大映通り商店街・キネマキッチン

カテゴリ【食】:京都で食べる
~私が京都で食べた店、食べたい店をご案内します。味音痴なのでグルメガイドはできません。まずかったり、印象悪かった所は掲載していませんので。


ミニブログコーナー:最近トレーニングルームに行けてないので、近所の家電販売店で格安のワンダーコアを購入してきました。組み立て中に鉄の部品を落として足の指を怪我。幸先悪いなぁ~
大映通り商店街_H29.06.27撮影
大映通り商店街入口 H29.096.27撮影

今回は【京都で食べる】から少しはみ出しているかもしれませんが、今年は勝新太郎没後20年といった意味も含めて、大映通りのキネマキッチンを取り上げてみました。嵐電の帷子ノ辻駅で下車して三条通りに出ると、すぐに大映通り商店街の入口があります。

大映通り商店街のプレート_H29.06.27撮影
大映通り商店街のプレート H29.06.27撮影

商店街名を書いたプレートがカメラの形になっているのがわかるでしょうか。ここはその名の通り、1986(昭和61)年まで太秦にあった"大映京都撮影所"とともに発展した商店街です。かつて映画の撮影所が多かった太秦は"日本のハリウッド"ともよばれていました。

大映通り商店街・道路のライン_H29.06.27撮影
道路のライン H29.06.27撮影

"大映通り"の名にふさわしく、道路のラインはフィルムの図柄になっています。大映撮影所は無くなってしまいましたが、今でも松竹や東映の撮影所が近くにあります。東映映画村は今でも子供たちにも人気ですね。

大映通り商店街・大魔神像_H29.06.27撮影
大魔神像 H29.06.27撮影

スーパーの前でにらみを利かせているのは、大映の代表作の一つでもある"大魔神"の像です。以前、この大魔神像もご紹介したことがあります。

大映通り商店街・美濃屋_H29.06.27撮影
美濃屋 H29.06.27撮影

そういえば、こちらの美濃屋さんを取り上げたこともありました。現在も撮影の合間に衣装のまま食事をする役者さんの姿が見られるそうです。前回看板だけ残っていた"ツタヤ"はもうありませんでした。(撮影所によく出前をしていたことから、必殺の劇中でよく"ツタヤ""美濃屋"の名前が使われていました。)

大映京都撮影所跡地の碑_H29.06.27撮影
大映京都撮影所跡地の碑 H29.06.27撮影

大映通りから、自転車屋の角を右に入って突き当たったマンションの前には、大映撮影所跡地の碑が設けられています。ちなみに今回は寄れませんでしたが、裏手の太秦中学校の校門脇には大映撮影所で撮影され、1951(昭和26)年にベネチア国際映画祭でグランプリを受賞した"羅生門"の記念碑があるそうです。

大映通り商店街・キネマキッチン外観_H29.06.27撮影
キネマキッチン外観 H29.06.27撮影

今回はこちらのうずキネマ館1Fのキネマ・キッチンにあるカツライスを頂いてきました。このお店は、先ほどの大魔神像がこちらに建てられた日(2013年3月14日)にオープンしました。正面は太秦温泉という銭湯になっています。

大映通り商店街・キネマキッチン外観_H28.09.25撮影

大映通り商店街・キネマキッチン店内_H29.06.27撮影

大映通り商店街・キネマキッチン店内_H29.06.27撮影

キネマキッチン_H29.09.25撮影

店内 H29.09.25撮影(1枚目のみH28.0925撮影)

キネマキッチンは"映画でつながるくつろぎスペース"がキャッチフレーズ。店内には大魔神・勝新・雷蔵を中心に大映関係の資料やグッズ、パネル,、レプリカなどが所狭しと置かれていて、ちょっとした懐古調のカフェのようなスタイルです。最後の写真に写っている方は、大魔神三部作をはじめ多くの名作映画で撮影を担当した森田富士郎さん。2014(平成26)年亡くられています。

大映通り商店街・キネマキッチン店内_H29.06.27撮影
キネマキッチン店内 H29.06.27撮影

もちろん今や太秦のスター、東映剣会・福本先生のサイン入りパネルも飾られています。"スター"なんていうと、謙虚な福本先生は嫌がるかもしれませんが。

キネマキッチン店内_H29.06.27撮影
店内 H29.09.25撮影

タイル張りのカウンターも昭和感があって、懐かしくおしゃれな感じです。店内は、カウンター5席にテーブルが7、8席くらい。 夕方5時からは居酒屋メニューだそうです。松竹撮影所の食事券が使えるそうなので、松竹のスタッフの方もたくさんいらっしゃるのでしょうか。支払は最初に注文と会計を済ませるスタイルです。

キネマキッチン・メニュー_H29.06.27撮影
キネマキッチン・メニュー H29.06.27撮影

今回はカツライスを注文してみました。かつて大映の二枚看板であった、勝新太郎さんと市川雷蔵さんが"カツライス"とよばれていたことにちなむキネマキッチンの名物メニューです。現在、お皿の上で共演しているお二人、映画では1959(昭和34)年に公開された"薄桜記"で共演しています。

キネマキッチン・メニュー_H29.06.27撮影
キネマキッチン・メニュー H29.06.27撮影

こんな凝ったメニューもありました。ちょっと高めですが、海苔で作った大魔神も迫力があります。こちらを頂くには予約が必要。

キネマキッチン・カツライス_H29.06.27撮影
カツライス H29.06.27撮影

テーブルに届いたカツライスは、オムライスにカレーソースのかかったカツが乗っているボリューミーなメニューです。カレーソースはあまり辛くない、どちらかというと塩気のある感じで、カレーの合間にケチャップがほんのり香ります。

キネマキッチン・カツライス_H29.06.27撮影
カツライス H29.06.27撮影

オムライスの卵はしっかりしつつふわふわ、ライスにはサイコロのハムが入っていて食べごたえは十分あります。カツの下には、刻んだサッパリキャベツ。これには大食いの私でも、すっかり満腹になりました。あまり油がきつくないので、胸焼けしないのも良かった。京都の県民食とよばれるピネライスに似ているイメージです。

勝、雷のポスター_H29.06.27撮影
勝、雷のポスター H29.06.27撮影

まさに上品な雷様に豪快な勝新という感じです。ちなみに勝新太郎さんは、カツの方ではなくオムライスが好物だったのだとか。

シネマキッチン・店内の写真_H29.06.27撮影
ポストカード H29.06.27撮影

勝新太郎さんのファンであることをお店のスタッフさんに伝えると、古いポストカードのファイルを見せてくれました。こちらは1958(昭和33)年公開、勝さん主演の幕末物で"血文字船" まだ座頭市ではない白塗り二枚目時代の作品です。(勝さんが背負ってる子供・浅野寿々子さん、右・小野道子さん、左・三田登喜子さん、下・浦路洋子さん)

シネマキッチン・ポストカード_H29.06.27撮影
ポストカード H29.06.27撮影

こちらは1960(昭和35)年公開・長谷川一夫さん主演の"大江山酒天童子"のもので、勝さんは渡辺鋼役、女優は腕を落とされる鬼の茨木役の左幸子さん。(表記は"綱"ではなく"鋼"のようです。)

シネマキッチン・ポストカード_H29.06.27撮影
ポストカード H29.06.27撮影

1959(昭和34)年公開、勝さん主演の股旅物"天竜の鴉(からす)" 天竜の勘太郎を演じる、と共演する女優はお峰役の青山京子さんです。以上、昔の女優さんの名前はネットで質問して教えて頂きました。

シネマキッチン・ポストカード_H29.06.27撮影
ポストカード H29.06.27撮影

勝さんの生涯に欠かせない女性、中村玉緒さんのものもありました。長谷川和夫さん主演、1958(昭和33)年公開の"伊賀の水"という荒木又右衛門が主役の映画です。勝さんは出ていませんが、玉緒さんの父君、必殺ファンには鹿蔵さんでおなじみの二代目中村鴈治郎さんが大久保彦左衛門を演じて親子共演をしています。


店内の写真 H29.06.27撮影

こちらは店内に飾られていた写真ですが、勝プロの最初の作品、1967(昭和42)年公開"座頭市牢破り"の記念写真です。

キネマキッチン・看板_H29.06.27撮影
看板 H29.06.27撮影

資料を眺めていたら、あっという間に時間が経ってしまいました。今度は居酒屋タイムにゆっくりと飲みに行きたいと思います。もしかしたら、撮影所のスタッフさんの熱いトークが聞けるかもしれません。何とも昔懐かしい大映映画の名残を味わえる貴重な場所でした。
キネマキッチン:
京都府京都市右京区太秦多藪町43うずキネマ館1F(地図)
075-871-6556

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2017.10.25 | | Comments(0) | Trackback(0) | 【食】京都で食べる

【力】天の岩戸~日向大神宮

カテゴリ:【力】京都のパワースポット現代人にパワーを与えてくれる、力強い古都のパワースポット


ミニブログコーナー:そういえば今年は必殺仕事人2017放送するのでしょうか?ネットで検索したのですが情報が何も出てきません。松岡さん、金さんはやってたのに・・・東山さんが報道番組で忙しいからでしょうか?情報求む!
日向大神宮への石段_H29.04.25撮影
日向大神宮への石段 H29.04.25撮影

前回ご紹介した日向大神宮の伊勢神宮遥拝所の記事では、神社の中心である内宮・外宮へは向かわずに、山頂方面へ向かいましたが、今回は神社の中心に向かって進んでいきます。先ほどスルーした石段を登っていきました。

日向大神宮・外宮_H29.04.25撮影
外宮 H29.04.25撮影

鳥居をくぐると、まず目に入ってくるのは茅葺の外宮。祭神が天照大神・最古の神社建築様式の一つである神明造・内宮外宮があることなどから日向大神宮は京のお伊勢さんとよばれていますが、伊勢神宮との共通点が見られます。(注:6/27追加取材時は外宮は工事中になっていましたが参拝は可能でした。)

日向大神宮・外宮_H29.04.25撮影
外宮 H29.04.25撮影

外宮には、天孫降臨した天津彦火瓊々杵尊(ニニギノミコト)と天地開闢(かいびゃく)で出現した天之御中主神(アメノミナカヌシノカミ)を祀ります。ちなみに参拝は外宮→内宮の順で行うそうです。

日向大神宮・境内神社_H29.06.27撮影
境内神社 H29.06.27撮影(追加撮影)

他にも、日向大神宮の境内には、様々なご利益を持つ大小十社以上の境内神社が祀られています。大きなものは神田稲荷や福土神社のように囲いがあるものから、小さなものは自宅の神棚位のものまで規模は多種多様です。(左上→猿田彦神社(交通安全、安産) 左下→福土神社(縁結び) 右→朝日天満宮(学業))

日向大神宮・中心部_H29.04.25撮影
日向大神宮・中心部 H29.04.25撮影

日向大神宮の外宮・内宮は、山の中の小さな平地を上手く利用して社を建てたような印象があります。写真の手前が外宮で一番奥が内宮です。

日向大神宮・内宮前の鳥居_H29.04.25撮影
内宮 H29.04.25撮影

外宮から進んで、小さな池に架かる橋を渡り、石段で上がった小さな鳥居の向こうに内宮があります。

日向大神宮・内宮_H29.04.25撮影
内宮 H29.04.25撮影

拝殿の奥、境内の一番奥に鎮座するのが内宮です。天照大神と宗像三女神(アマテラスとスサノオの誓約のエピソードで生まれた三柱の女神)を祀っています。

日向大神宮・影向岩_H29.04.25撮影
影向岩(ようごういわ) H29.04.25撮影

内宮前の向かって左手にあるのが影向岩。神様が降りてこられるという岩だそうです。この岩も十分パワーがありそうですが、今回ご紹介するパワースポットは、この脇にある地面に岩肌が露出している山道を登って行った先になります。右側には、シダが生い茂る山の斜面が迫っています。

日向大神宮・山道の案内_H29.04.25撮影
山道の案内 H29.04.25撮影

この道は京都一周トレイルの一部で、時折トレッキングの方にも出会いますが、それ以外はとても静寂で、駅から10分程度とは思えない神さびた山中の佇まいです。しかしながらまだ春なのに、気づくと小さい虫が腕に止まっていたりして、油断していると虫に刺されてしまいます。


日向大神宮・天の岩戸_H29.04.25撮影
天の岩戸 H29.04.25撮影

ほんの少し1分弱程度登ると現れるのが、上部に瓦を乗せた屋根のある小山のような大きな岩です。こちらが今回ご紹介するパワースポット"天の岩戸"になります。

天の岩戸・案内_H29.04.25撮影
天の岩戸・案内 H29.04.25撮影

この岩の中を通る穴をくぐり抜けると、開運厄除けのご利益があると云われ、パワースポットとして近年特に注目されています。

天の岩戸・入口_H29.04.25撮影
天の岩戸・入口 H29.04.25撮影

こちらが登ってきた側から見える入り口です。岩戸は天然の大きい岩石を、人手でくりぬいたように思われます。

天の岩戸・入口_H29.04.25撮影
天の岩戸・入口 H29.04.25撮影

出入り口には木の支えが設けられています。写真では中は真っ暗ですが、実際にはライトが必要というほどでもありません。

日向大神宮・天の岩戸内部_H29.06.27撮影
天の岩戸内部 H29.06.27撮影(追加撮影)

洞窟の中は、大人だとと背を屈めないと行けないとところも一部ありますが、全長15メートル弱くらいです。

日向大神宮・天の岩戸内・戸隠神社_H29.06.27撮影
天の岩戸内・戸隠神社 H29.06.27撮影(追加撮影)

洞窟は途中で直角に曲がっており、角の所に小さな社があります。大きさは個人の家の少し大きな神棚ほど。こちらが天の岩戸伝説で、天照大神を天の岩戸から引きずり出した天手力男神(アメノタヂカラオ)を祀る戸隠神社です。

天の岩戸・洞窟内_H29.04.25撮影
天の岩戸・洞窟内 H29.04.25撮影

日向大神宮の境内には多くの社がありますが、自分の願い事にあう神社に、絵馬ではなく願い事を書いた素焼きのお皿を供えるという習慣があります。こちらに備えられている皿は、開運を願う皿です。

日向大神宮・福土神社に奉納されている皿_H29.06.27撮影
福土神社に奉納されている皿 H29.06.27撮影(追加撮影)

参考までにこちらに整然と並べられているのは、先ほどもご紹介した縁結びがご利益の福土神社のもの。 皿は小450円・大600円で社務所で販売されていて、そこでペンも借りることができます。

日向大神宮・天の岩戸内部_H29.06.27撮影
天の岩戸内部 H29.06.27撮影(追加撮影)

曲がるとすぐ出口です。短いトンネルですが、暗い穴の中から明るい外に出ると、パッと未来が開けるような気がして、確かに晴れやかな気持ちになりました。

天の岩戸・反対側の入口_H29.04.25撮影
天の岩戸・反対側の入口 H29.04.25撮影

日向大神宮の天の岩戸は、京都の古社でありながらも、まだ観光地にはなっておらず、静かにお参りを楽しめるパワースポットです。紅葉にはまだ早い、今のうちの参拝がおススメかもしれません。

H29.04.25取材/H29.6.27追加取材
日向大神宮:京都市山科区日ノ岡一切経谷町29(アクセス)

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2017.10.13 | | Comments(0) | Trackback(0) | 【不】京都の不思議スポット

【鳥】ただそれのみで佇む鳥居

カテゴリ【鳥】:京都の鳥居
~京都にある珍しい鳥居や特徴的な鳥居をピックアップします。


ミニブログコーナー:twitterで少しお知らせしましたが、今日からスタートした武田鉄矢さんの水戸黄門に直江喜一さんが出ていました。本当に少しだけの出演でしたが、金八ファンには何とも感慨深いものがありました。劇中で死んじゃいましたが、幸作も出てたし。あと敵の忍がなんか見たことあるなと思ったら、渡鬼の荘ちゃんでした。
今回は、"京のお伊勢さん"とも云われる、日向大神宮(ひむかいだいじんぐう)の鳥居をご紹介しようと思います。あまり目立たない場所にあるせいか、京都の方でも知らない方が多いそうですが、創建が第23代顕宗天皇の頃(西暦485~487?)と伝えられているので、京都の最古の神社の一つにとしても数えられています。最近、メディアでパワースポットや隠れ紅葉の名所として取り上げられるので、そのうち賑やかになってしまうかもしれません。

日向大神宮・三条通りの入り口_H29.04.25撮影
三条通りの入り口 H29.04.25撮影

まずは地下鉄東西線の蹴上駅からスタート。一番出口から出ると、すぐ目の前が三条通りです。三条通りを左へ登って行くように進むと、1分強くらいで写真の入口が現れます。この場所は、今は静かな場所ですが、かつては京の七口の一つである粟田口で、周囲は大変賑わっていたそうです。

日向大神宮・浄水場とインクライン_H29.04.25撮影
浄水場とインクライン H29.04.25撮影

石鳥居をくぐり、石畳の坂道を登って行きます。左右は一般の住宅街です。そして100m程で、大神宮橋という琵琶湖疎水を渡る石橋にたどり着きます。石橋の上から、右手に見える年代物の建築物は旧九条山浄水場の原水ポンプ室、左手に見えるのはにはインクラインの台車と木造船です。ポンプ室は明治45(1912)年、御所に防火用水を送るため作られましたが、大正天皇の視察があるため、わざわざ豪華に作られたそう。このような場所にはどうも不自然な感があります。

日向大神宮・安養寺との別れ道_H29.04.25撮影
安養寺との別れ道 H29.04.25撮影

橋を渡って、そのまま、ステップの広い石段を登っていきます。ちょうど春真っ盛りの時期なので、道端に咲く野草は美しい花をつけ、時折、鶯の声も響くのどかな風景です。石段を登りきり、安養寺門前の一番右の細い道を登って行くと、一般の住宅街に出ました。この先の道の左側は崖になっており、ここから山が始まるところのようです。写真の2本の石柱は、鳥居の柱でした。どうやら笠木と貫が壊れてしまったようです。

日向大神宮への石段_H29.04.25撮影
日向大神宮への石段 H29.04.25撮影

滑り止めの彫り込まれた最後のやや急な坂を上がると、少し息があがってしまいました。わずかに平らな場所まで上がりきると、左手に日向大神宮の本殿方面に上がって行く石段があります。ここまで文字で書くと、かなり歩いたように感じられますが、駅からわずか10分弱程度の道のりです。今回の目的である鳥居に向かうには、この石段を上がらずそのまま直進して山道を進んでいきます。山道を少し登ると、もう左側は谷状になっていて転げ落ちたら危険です。

頂上への道_H29.04.25撮影
頂上への道 H29.04.25撮影

石段は途中とても急になり、うねうねと登っていきます。先ほどよりも息が切れてきました。それが終わると岩肌や木の根の道です。案内を見ると、それもそのはず、この道は既に京都一周トレイルの一部のようです。

頂上への道_H29.04.25撮影
頂上への道 H29.04.25撮影

途中に鉄塔がある以外は、本当に深い山の中という風情で、とても駅から15分程度の所とは思えません。トレッキングをしている方にもちょこちょこと出会うので、人に会うと何かホッとします。

日向大神宮・山頂の鳥居_H29.04.25撮影
山頂の鳥居 H29.04.25撮影

山道を登り切ると、ようやく平らな場所に出ました。そこには5、6メートルほどの大きな石鳥居が、鳥居だけを祀るかのように囲われ、ただそれのみで建てられています。普通、鳥居の先にはお社があるはずなのですが、先には何もありません。というか鳥居の先は空中です。

日向大神宮・山頂の鳥居_H29.04.25撮影
山頂の鳥居 H29.04.25撮影

種明かしをすると、実はこの石鳥居、山頂から伊勢神宮を遥拝するための鳥居なのです。この鳥居は伊勢神宮の方角を向いており、鳥居に向かって手を合わせると、伊勢神宮を参拝したことになります。地図にも、ここは"伊勢神宮遥拝所"と記載されています。

日向大神宮・鳥居の石碑_H29.04.25撮影
鳥居の石碑 H29.04.25撮影

日向大神宮には伊勢神宮同様、内宮外宮があることもありますが、"京都のお伊勢さん"とよばれるのもこの遥拝所があることによるのでしょう。残念ながら、現在、伊勢神宮の方角は木が茂っていて先を見通すことができません。(おそらく隣の山肌が見えると思いますが。)

日向大神宮・切り株の賽銭_H29.04.25撮影
切り株の賽銭 H29.04.25撮影

この鳥居は、昭和5(1930)年6月建造の銘が入っていますので、およそ90年ほどもこの場所に佇んでいることになります。そして、鳥居の真下の切り株には、裸のまま置かれたお賽銭、そこには時代劇のワンシーンのように、昔ながらのとてものどかな風情が感じられました。手を合わせた先に、植えられているのは榊でしょうか。

日向大神宮・山頂の鳥居から京都市街_H29.04.25撮影
山頂の鳥居から京都市街 H29.04.25撮影

鳥居に背を向けると、反対側は木々の間から京都市街が見下ろせます。良く目立つ赤い鳥居は平安神宮の大鳥居です。真偽のほどは定かではありませんが、WEB上では平安神宮の大鳥居は、御所とこの遥拝所を結ぶラインに建てられたとの記載もあります。

御所と日向大神宮遥拝所を結ぶ地図

この地図がどこまで精密かわかりませんが、ラインを引いてみると、京都御所(御常御殿)と日向大神宮の伊勢神宮遥拝所を結ぶラインは、確かに平安神宮の大鳥居を通っています。おそらくこのラインを南東に伸ばすと伊勢神宮まで続くと思うのですが、何か神秘的な力のようなものを感じざるを得ません。

日向大神宮・社務所付近の鳥居_H29.04.25撮影
社務所付近の鳥居 H29.04.25撮影

山を下りて、日向大神宮の中心部に戻りました。するとこの場所の二つの鳥居には、他ではあまり見られない特徴があることに気付きました。こちらは参道を上ってきて内宮外宮のある平らな場所に上がる鳥居です。島木に丸い金の金具のようなものが取り付けられています。反対側にも同じように取り付けられていました。

日向大神宮・内宮前の鳥居_H29.04.25撮影
内宮前の鳥居 H29.04.25撮影

こちらは内宮前の鳥居ですが、外側のみ同じように、島木に丸い金の金具が取り付けられていました。不思議に思い社務所で伺うと、本来は釘隠しの目的があるようなのですが、実際のところ、これが何なのかは意味不明だそう。ただ、他とは変わった仕様があるというのは、神社としての格が高いとのことで、取り付けられた金具の偶数奇数にも何か意味があるそうです。

日向大神宮・内宮前の鳥居_H29.04.25撮影
内宮前の鳥居 H29.04.25撮影

貫に沢山の小石が乗っていました。下から石を投げて、貫に乗ると願いが叶うという言い伝えがありますが、神社的には鳥居が破損するのでして欲しくないそうです。

内宮前のシャガの花__H29.04.25撮影
内宮前のシャガの花 H29.04.25撮影

最後に境内に、今が盛りと群生しているシャガの花の話。社務所で頂いたタウン誌に、京都の写真家・水野克比古先生が撮影された内宮をバックにしたシャガの写真がありました。スマホなので恐縮なのですが、構図を真似をして撮影してみました。

内宮前のシャガの花__H29.04.25撮影
内宮前のシャガの花 H29.04.25撮影

学名のIris japonicaは"日本の虹"を意味しています。薄紫色で可憐な花が群生している立ち姿は実に清楚です。花の姿を借りた妖精が、古来からの神聖なこの杜を守り続けているような気がします。

H29.04.25取材
日向大神宮:京都市山科区日ノ岡一切経谷町29(アクセス)

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2017.10.05 | | Comments(0) | Trackback(0) | 【鳥】京都の鳥居

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