【季】智積院・青葉まつり その1
カテゴリ【季】:京都の四季
~表情豊かな都の四季を題材にして、自由気ままに記します。
6月15日は毎年、智積院で青葉まつりが行われる。この祭は、真言宗の開祖弘法大師と真言宗中興の祖興教大師の誕生を祝う祭で、正式名称は両祖大師誕生会といい、青葉の美しい季節に行われるので青葉まつりと呼ばれる。

入口付近 H25.0615撮影
9時半過ぎに智積院に到着すると既に信者の方が大勢集まってきている。地方から観光バスでやって来る人も多いようだ。受付で案内を頂いて早速、境内へ入る。

金堂前 H25.06.15撮影
10時から慶祝法要が行われる金堂前。信者の方以外にも多くの観光客や私のようなアマチュアカメラマンの姿も見受けられる。あとで説明するお練り行列を金堂のちょっと高いところからカメラに収めるつもりなのだろう。曼幕の桔梗紋は真言宗智山派の宗紋である。

柴燈護摩道場 H25.06.15撮影
11時から柴燈護摩が行われる金堂前の広場。広場は無人だが、境内では僧侶だけでなく山伏の方も祭りの準備に余念がない。智積院は真言宗智山派、真言密教の寺院である。

まんだら市 H25.06.15撮影
金堂の脇では、まんだら市というフリーマーケットが開かれている。信者が手作りの品を中心に、鉢植えや飲み物、衣類などを出品していた。

お練り行列準備風景 H25.06.15撮影
いよいよ、祭の始まりの一大イベント、化主のお練り行列が始まる。このお練りは、智山派の管長でもある智積院の化主が、大勢の僧や修験者の先導で輿に乗り、本坊玄関から金堂まで200m程の距離を行列する。この行列を撮影しようと多くの人が行列のスタート地点に集まってきた。

お練り行列・山伏 H25.06.15撮影
定刻より12~3分程遅れてお練り行列がスタート。紺の直垂の二人に続く先頭集団は山伏。一部の山伏はホラ貝を吹きながら進む。こんなに近くで山伏を見ることはあまりないので、ただただ興味深い。袈裟を見てみると、前後に毬藻のようなものがついているのは結袈裟と言って修験道独特の袈裟で、6つの房は六波羅密を現わす。この結袈裟は結袈裟の中でも梵天袈裟と呼ばれるものだが、本山派と呼ばれる天台宗の山伏が用いるもの。智積院は真言宗なのになぜだろうか。

お練り行列・山伏 H25.06.15撮影
白装束の山伏の一団は護摩法要に使用する、弓矢や大団扇などの器具を持って進む。白装束の山伏は、当山派と呼ばれる真言宗の簡素な結袈裟を付けているので、山伏の衣装の色の違いはおそらく宗派の違いなのだろう。青葉まつりには、オブザーバー的に天台系の山伏も参加しているということだろうか。

お練り行列・山伏 H25.06.15撮影
尻の部分の毛皮は引敷(ひっしき)と言って山中で岩に座る時に怪我をしないためのものだそうだ。後で山伏が観光客の質問に答えていたのを聞いた。大けがをした場合、十分な手当が難しい山中で、怪我をしないために編み出された知恵なのだろう。
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2013.06.29 | | Comments(0) | Trackback(0) | 【季】京都の四季
