【鳥】もう一つの三柱鳥居
カテゴリ【鳥】:京都の鳥居
~京都にある珍しい鳥居や特徴的な鳥居をピックアップします。
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先日、ようやく京都の三珍鳥居の中で一番変わった形をしている蚕ノ社の三柱鳥居を取り上げることが出来ました。実はこの三柱鳥居、京都にもう一か所あるのです。実は2年ほど前に取材したのですが、取材メモももう無くなってしまいました。今回は残りの記憶を頼りにご紹介してみたいと思います。

南禅寺・大寧軒 H27.09.10撮影
三柱鳥居があるのは、南禅寺にある大寧軒(だいねいけん)という塔頭です。南禅寺の三門前の鹿ケ谷通りを南へ、道なりに進んでいきます。

南禅寺・金地院 H27.09.10撮影
東照宮や茶室・八窓席(はっそうのせき)、鶴亀の庭で知られた、金地院の前を進んでいきました。

金地院前の水路_H27.09.10撮影
この日は確か残暑が厳しい日で、道路脇を流れる水路の水音が、やけに涼しげだったのを覚えています。

金地院楼門 H27.09.10撮影
塔頭にしては、かなり立派な金地院の楼門の前を通り過ぎました。黒衣の宰相と呼ばれた金地院崇伝の絶大な権力が忍ばれます。

大寧軒・入口 H27.09.10撮影
金地院の楼門の隣に一見、料亭を思わせるような大寧軒の門構えがあります。こちらで受付を済ませて中に入ります。料金は確か500円ほどでした。大寧軒は、廃仏毀釈の関係で明治期に民間に払い下げられ、明治の中期から2004(平成16)年まで民間の所有となっていました。現在は南禅寺に戻っています。

大寧軒・庭への門 H27.09.10撮影
大寧軒は通常非公開の塔頭なのですが、この年の夏の特別公開で中に入ることが出来ました。調べてみると、以前は2011(平成23)年に公開されていました。数年に1回の公開なのでしょう。この小さな門を潜って、早速庭園へ入ります。

庭園の池 H27.09.10撮影
池泉回遊式の庭園には縦に長い池がありました。よく手入れされた苔の緑と、池の水がまた涼しげだった印象があります。先ほど明治以降に民間の所有になったと申し上げましたが、持ち主は茶道家元の薮内家でした。そのためこのような穏やかで心落ち着く見事な庭になっているのでしょう。

庭園の池 H27.09.10撮影
あくまで私の想像ですが、料亭を思わせるような門も、純粋な寺院ではないため、あのような作りになっているのではないでしょうか。池の反対側の端の方、遠目に三柱鳥居が見えています。

庭園 H27.09.10撮影
池の周りに添って庭園の奥、三柱鳥居がある方へ進んでいきました。大きな錦鯉もたくさん泳いでいる立派な池です。

大寧軒・三柱鳥居 H27.09.10撮影
近くまで来てみると、もう庭園の石細工の一部であるかのように、大寧軒の三柱鳥居はすっかり風景に馴染んでいました。こちらの三柱鳥居は蚕ノ社を模したもので、明治期に作られたものと考えられています。

大寧軒・三柱鳥居 H27.09.10撮影
鳥居の足元を澄んだ池の水が洗い、蚕ノ社に比べると随分明るい印象です。あまり神秘的な感じはありません。

大寧軒・三柱鳥居 H27.09.10撮影
この庭を作庭した薮内家と三柱鳥居に縁のある三井家との関係から、なぜこちらにこの鳥居があるかをこちらのページの方が面白い推理をされています。なるほどという感じです。

大寧軒・庭園の滝 H27.09.10撮影
庭園の奥には滝が設えられていました。鳥居の下から水が湧いているかどうかは定かではありませんが、こちらの池はおそらく琵琶湖疎水から水を引いているのではないでしょうか。
2年ほど前で取材メモがもうないため、中途半端な記事になってしまいましたが、常時公開されているわけではないので、今頃ながら敢えて記事にしてみました。(H27.09.10取材)
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2018.02.06 | | Comments(3) | Trackback(0) | 【鳥】京都の鳥居
